2025年01月06日

飲食店経営者・必読

オーナーシェフとお客様の関係について考えてみたい

すべての物事にライフサイクルがあり食べ物に賞味期限があり、私たちの人生にも季節があるように(青春・朱夏・白秋・玄冬)オーナーシェフのお店にもそういった波が来るようです。

 昔のある時に一人の青年が料理の修行を終え自らの意思でお店を持とうと思い、独立開業をいたします。寝る間を惜しんで必死に営業を続けるうちにお店のコンセプトに賛同してくれるお客様がファンになってくれお得意様となって行きます。

 お店の営業年数を経ていくにつれお客の年齢も年を重ねていくわけです。

お店の存在そのものの賞味期限というのは、その時代のマーケットの特徴によって大きく左右されていきますがその時代の雰囲気、ニーズの所在、顧客心理などに対する感性がもしオーナーシェフにあれば十分対応でき、店の存在理由を維持できるのであります。

 ところがある一定の「成功体験」を得るとその事に固執し、環境の変化に対応することが難しくなっていくのです。(※そんな事例はあちこちでみかけましたね)

 ある時からお客の変化、時代の変化環境の変化が店の営業に対して大きな影響を及ぼしていることに気づかないまま、年を取っていき一代でお店そのものの「終焉」を迎えるという事になります。2代目3代目といった後継者問題とも相まって行くのですが、それが出来新しい感性 コンセプトが新規客を吸収するという手立てもないわけではないのですが・・・生業としての意味合いが大きければ大きいほどそのバトンタッチはうまくいかないでしょう。

いずれにせよ企業活動というより家業活動いや生業活動としての在り方も否定するものではなくそれは一種の「人生哲学」ともいうべき範疇に収斂されていくのです。

 オーナーシェフにとっての顧客層は自らの年齢の上下10年程度だといわれています。つまり30歳で独立したころのお客は20歳〜40歳ぐらいの年齢層から始まり20年営業したころはそれぞれ40歳から60歳になっているわけです。もっとも業態戦略によって異なるのですが、ここでは個人店に関しての考察ですので企業経営としての立ち位置からは離れています。

 現代のように情報過多の時代になりますともっと年齢の幅は狭くなるでしょう上下5年程度になっているのではないかと私は思っています。いわゆる市場規模の縮小現象という事になります。

 こうした中での経営戦略上のポイントとしてますます個性化というものの重要性が問われてくるものと思うのです。

 普遍的に存在するものと変化させなければならないことがあることを知っておかなければならない。というのがデザイナー本日の所感でした。







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2025年01月05日

初詣考




 皆様の一年も祝福の多い一年だったと推察いたします




旧年の垢を落とし新たなる年を迎えるにあたって祈りましょう・・・という事なのですがここで「祈り」とは何かについて考えてみたいと思います。

人は祈る時に自らの願望が達成できることを心に描きながら神様(?)にお願いするという形になり神社に行ったり仏壇の前で仏さまに手を合わしたりしています。一方においてクリスチャンは教会にて十字架イエスキリストに祈ったりしている。

 問題は果たしてそれで願望が叶うのであろうかということ。基本的には宗教儀式といっても差し支えないのであろうが、本当に祈りの効果を実感した人がはたしているのだろうかと、思うのです。昔から「イワシの頭も信心・・・」などという言葉がうったということは信ずるという力の存在、つまり思考エネルギーという存在があるという事を裏付けているのかもしれません。エネルギーというからには波長がありバイブレーションの形をもって発信されていてその願望のエネルギーと同期している物質を引き寄せるといった現象が起きるために願望が叶うのであろうか・・・

 神社にて家内安全、願望成就、安産祈願、受験成就など多くの札がかざってあるものの、単なる自己満足というかおざなりに祈っているのが神社。

 先祖供養、西方浄土、など拝むのが仏教という形であり、キリスト教は死後の復活といった祈り。何れも願望達成といった祈りになっているものと考えられる。

 無神論者がでは祈っていないかというとそんなことはなく、金儲けができますようにとか、恋愛が成就しますようにとか祈っている。前者と後者のどこに違いがあるのか・・・根本的には違いはないが、祈る対象物があるかないかという点に違いがあるだけであろう。又祈る時の言葉・・仏教ではその宗派ごとにとりきめられているという、南無阿弥陀仏 南無妙法蓮華経 般若心経

法華経などのお経などよく考えたらインドの時代のお釈迦様の説法を後の人が後世に伝えようとした結果としてそれぞれが部分的に聴いたことを文にしたものと考えて差し支えないと思う。所謂「如是我聞」・・・※私はお釈迦様からこのように聞きましたという意味である

 祈りの根本というのはこのように宗教的対象物の有無によって異なるようであるし無神論者はその対象物が金や地位や名誉であるだけで究極的に言えばそのことが対象物ともいえる。

 祈りについての結論めいた事として人はわからない未来に対しての希望は持っていてまだ見ぬ未来を栄えあるものとして願うことは人として当然な心理的行為であるという事、そしてその祈りがかなえられるか否かもその本質において現実的な努力が必要であることを人々は知っているのだという事。一神教ではない日本人の特徴なのかもしれない。

 やはり祈りや誓いの対象物は「八百万の神々」というのが私にはあっていると初詣にて感じたのである。

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2025年01月04日

故郷を思う

誰の心の中にもある「故郷への想い」人生の始まりはここで迎えた。

父がいる 母がいる

友がいる そして山川草木がある。僕の心の中に存在している思い出はこの山にある阿蘇

根子岳がいつもそこにあったのです。

山々の四季それぞれに抒情あり。

春に逢った根子岳は季節の変化に伴い山肌を覆っていた木々の色が変わってしまい、これと同じ風景はこの日の天候と相まって二度と見ることのできない景色となる。

これも「一期一会」なのでしょう

この地球上に存在する多くの山々、その山にたった今であっている人がいる。このひと時を味わう事の貴重な瞬間を楽しんでみました

僕の手のひらから離れ土に蒔かれた花の種は、太陽の光と大地の養分と、空から降ってくる水の縁によって今こうして僕の眼を通して心にその生命のたくましさを伝えている。何も語らないが「花」としての矜持を感じることはできます。

盆正月という日本ならではの歳時。というより久々の故郷への帰省。故郷の山に向かい語ることば「おおい、今帰ってきたぞー。元気でがんばったよ 」

懐かしい友との語らい、お国言葉、セピア色の思い出話がとびかい心をふるわせてくれている。そんな思いを絵で語ってみました。

水彩・墨字・万年筆それぞれの筆記具にてある時はモノトーンで影だけで表現してみたり近代アートっぽいイメージ画であったりと勝手気ままに紙の上に表現しています。

背景となっている僕の思いは「下手って面白かろ!!」「人の心に記憶に残るもの」としてなんとなく違和感みたいなものを表現してみたいという事です。
 本として販売中
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2024年12月28日

飲食店経営者必見

なんとなく売上が稼げなくなってきた感じがあって、今までと変わらない料理とサービス、立地の環境が変わったわけでもない、どこかに競合店ができたわけでもない・・・でも売り上げダウン中、少しずつ減ってきている。どこに問題があるのだろう

 このお店はロードサイドというか峠の途中というかかれこれ二十年近く営業している店です。立地は県境から他県に抜ける道筋にあり、近くの観光資源としては老舗の温泉旅館がある場所としてまず有名で、訪れる観光客が減ってきているというわけでもないのです。

尤もレストラン機能としては旅館が競合となっているとは考えにくく、件のお店の売上に各段影響を及ぼしているとも考えにくいのです。

 さて、問題は?

まずお店の健康診断をしてみよう

仮説1.メニュー診断を通して商品の傾向を見る・・・メニュー別の出数を見ることによってどういった顧客満足を提供していたかを推測。

メニューの偏り方から顧客の認識、外食行動の位置づけを測ります。

一体どんな店として認知されているのか、されていたのかを知ることによって対策が見えてくることがあるのです。

仮説2.店舗に於いての雰囲気の特徴を考える、テーブルの数、いす席の在り方、レイアウト、個室の有無などによって客層が推測できます。照明の性質間接照明、白色照明、直接雰囲気づくりのカギになります。このことでどんなシチュエーションを顧客が求めているのかいたのかなどを推測していきます。

仮説3.時間帯の客数、客単価を測ることで

時間帯ごとのニーズが推測できます。又滞留時間やピーク時間帯の集中度、また曜日別の来客数などを測ります。

これらの仮説を立てたうえで検証していくのです。

 さらに一般的な消費トレンドを確認、流行しているかマンネリしているか、現状のコンセプトが陳腐化しているか、店側の販促アクションがなされていないかなどの原因が類推されます。

 何も動いていない店は顧客に忘れられていて、なにも商品だけの問題ではないかもしれないのです。自らのブランディング行動を見直す必要があるかもしれません。

 そこで・気になるビジュアル・気になるフォント文字・手描きの絵などを活用しお客の回帰を促しましょう。そして新規客の獲得のためにコンセプトを再考していきましょうということで、件の店は復活ののろしを上げたのであった。

具体的には・・・メニューの絞り込みの実施。従来100アイテムを50以下

基軸となるメニューを決めてその表現を深くしたこと。

基軸の商品群の中にバリエーションを持たせたこと。ソースやトッピングによる区別によって品数の低下を防いだこと。商品プロモーションの徹底によって○○の店という位置づけを明確化。またふさわしい店舗アメニティを実現したこと。これは飾りつけディスプレー、テーマをブィンテージレストランとしていちづけ、その立地の特徴を画いたランチョンマットを配置し、お客様にその情報を知っておいてもらう事と、情報を持ち帰ってもらい記憶という領域に入り込むことを実行した事で

1.パブリシティ広告なし

2.割引セールなし

3.日替わりランチなし

4.制服そのままでスカーフと名札のデザインを工夫

5.店頭看板のデザイン変更

6.もちろんメニューデザインの変更

  などの実施により3か月後客層の大幅変化、当初の男性営業マン風の客から女性客の圧倒的増加というか入れ替わりによって店の雰囲気から変わり客単価の向上及び中年女子グループのための店になって行ったのです。


当然売上3〜4割増となって行きました。名づけて100日活性化戦略・・





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2024年12月13日

デザイナーの仕事

人間の行動そのものを促進するために為す仕事すべてがデザインというジャンルになると思っています。

商業店舗が販売している商品によって売り上げを上げるという事は、顧客に購買してもらえるという事であって実のところは行動してもらう事であります。

当たり前ですがこの行動を起こしてもらうためには何を刺激すればいいのでしょうか。

まずは五感に情報を伝えるという事をしなければなりません。

視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚といった人が持つ機能のどの部分にアプローチしていくかが最初のステップです。

ステップの2は、その五感でとらえた情報によって意識に振動が起きることを認識することがまず大事なんですがその振動が伝わってどういう判断がなされるか、意というものがどのように動くかというと@本能的な領域A感情的な領域に電気振動がおきその情報を取捨選択するためにB知識の領域そしてC理性の領域が働くようになっているのが人間の心の仕組みとなってるのです。

これらの四つの機能を通して行動をするという事になっているのです。

その中において最も行動促進に影響を与えているのが感情の領域、本能の領域への刺激です。もっとも取り扱っている商品によって時間がかかるものもありますがそれは知性・理性といった領域を情報が何度も往復しながら意思決定に進むというプロセスを経るようになっているからなんですが、高額商品である場合は顕著な現象ですね。

 私たちが購買行動を起こすときのことを考えてみたらよくわかります。

何らかの用事で国道を走っている私はどっかでお昼ご飯を食べなきゃならないなと思います。これは本能の働きです。さてとどこで食事をとろうかと考えます。目的地までの距離や約束時間を考えます。これは理性の領域です。

何を食べようかなと考えます。これは知性の領域で記憶を紐解こうとしている働きです、そして店を決めようと意思を働かせますがなにぶん国道といった交通量の多い場所なので車が入りやすいといった条件設定がいります。ということで当然のように左折で入りやすい店を選ぶわけです、ちょうどのお昼ごろにどちら側に店があるのかというのが判断ポイントで、この場合は恐怖や危険回避といった感情が働くことによって店を選ぶという事になるわけです。

 この場合のデザイナーの感性は立地と商業店舗の関係を学ぶという事になって知識として蓄積されるという事になります。

教訓は看板の位置と目立つデザインの関係・・・道路事情と店舗の入りやすさなどさまざまな要素が絡んでくるのだということ。

実は人間の心理と意思決定までのメカニズムを知っておくこともデザイナーという職業の必須条件だと思っています。

もちろん商品の良しあしは当然なことですが・・・

顧客心理を徹底的に勉強しましょう

 今日の一筆は↓

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2024年12月03日

デザイナーの感覚

以前デザインの目的について書いたと思いますが、モノ余りの現代は顧客に対してどんな事を伝えていかなければならないかを考えましょうということでした。ということで、昨日は見込み事業と受注事業について考察しました。

 本日は取り扱う商品のレゾンデートルに関して述べてみたいと思います。

 マーケティングの在り方は様々な局面で様々なアプローチが行われており、お客様消費心理のどの部分に刺激を与え消費活動に結び付けていくか、つまりどのような動機に応えようとしているかによって「戦略構想図」が変わっていきます。

 大きく分類すれば商品・サービスは日用必需品と非日用品といった性格のものがあります。更にそれぞれの分野においても節約品とぜいたく品といった分類もされるでしょう。

 また一方ではライフスタイルといった各人のこだわりといったものも加味していくと、単純に消費活動という行動をひとくくりにはできないという事がわかるでしょう。

 自ら得た収入をいかに分類するかを想像してみると面白いと思います。車好きの方がいました、その人は住居に対するこだわりは全くなくただメカとしての車に多額の費用をかけてワンルームマンションに住んでいます。

 ブランド好きの彼は、ファッションにかける金額は相当なものであるけど食べ物に関しては無頓着だったり、逆にグルマンで全国の旨いものを追いかけるための時間を仕事に優先する方とか・・極端にいうとオタクライフとでもいうべきでしょうね。

 しかしながらあまりにタイトな市場であり一つ一つ小さいマーケットであるのも否めないです。

 極端に走らずとも世間のトレンドなるものの存在を確認しながら、いかに感性消費を促すかを考えてみたいと思います。

 条件を考えると1.コモデティ商品は安いほどマーケットサイズは大きい。、このジャンルでの価格設定はブランドというものに左右されるので ブランドというものがどれだけ差別化できているかがポイントであるのです。

 2.アンコモデティ商品やサービスは値段の重要性というより好みであるか否かの判断基準がコモデティ商品よりシビアである。

同様なマーケットポジション内での比較になる。

 同じような客単価・一店当たりの購買単価によってそれぞれのポジションがきまる。

 差別化しづらい品目の典型はガソリンスタンドの仕事、立地の差が売り上げの差。

スタッフの態度が売り上げの差となりましょう。

こうした様々な、個性化多様化している現代のマーケティングシーンにどのような切口にて進出していくか、それがどんなデザインを媒体にしていくかを含めてデザイナーの仕事である事を認識したい。


 いろいろと筆を走らせながら日々マーケティングを考えています。IMG_5716.JPG
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2024年11月29日

デザイナー戦略展開を語る

モノづくりがデザイナーの仕事です。一つの商品を世に送り出すという大切な仕事をしています。今までないものを送り出すこともあり、今まであったもので人々が忘れていったものをリバイバルさせるような仕事もあります。

リニュアルコンセプト、見直してみましょうといった商品もあります。見た目を変えるだけでヒットすることもあります。

世に出す商品の特徴をそれぞれ考えてみましょう。

それは、狙う市場と商品のマトリックスで分類していく事が必要です。

その1. 現商品(既存商品)これをAとします

その2. 新商品(開発商品)これをBとします

その3. 既存市場(今までのお客様・・例えば飲食業でいえば昼食市場とか居酒屋市場とか、今まで自店に来られている客等)これをCとします

その4. 新市場(今までのお客以外のお客)これをDとします

 以上の4項目の組み合わでマーケットインを図っていくのです

 AをCに展開する場合は現商品をいかにブラッシュアップしていくかが最大のポイントであり、品質の向上や価格見直し、商品ポジションの変化などの戦略展開になりましょう。又AをDに展開する場合もあります。新市場に現商品で展開するという事は、販売チャネルの増加。飲食業でいえば配達とかテイクアウト、キッチンカーの活用等による出張販売などが考えられます。

次にBをCに展開・・新商品を現市場にマーケットインする場合は新たな広告宣伝による告知戦術が不可欠です。新しいデザインなど、その媒体などをデザイナーは提案していくという事になりますが、現市場に定着するまでに時間がかかるようです。口コミの仕掛けが大事だと考えています。

 BをDに展開とは、新店舗の展開という事になるでしょうから、今までの3通りとは別次元の話になります。この展開に関してはかなりのエネルギー、知恵とと資金と人材、アナリストの情報などが不可欠です。

 手っ取り早い戦略は現市場に新商品といったスタイルが効果的ではないでしょうかとデザイナーは考えています。

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posted by 筆文字や隆庵 at 10:11| Comment(0) | イラストデザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする