昨日のはなしの続き(朝食オペレーションの改善に関して)・・・米国本社スーパーバイザーの指導とはどんな内容だったか、というとまず彼らといっても2名でしたが厨房にて朝食営業を見せてあげるという事でスタンバイから作業開始・・・私たちは見てるだけ・・・開店準備
その前に前提条件というはなし「まず料理提供の遅れの原因は調理工程そのものの欠陥というのではなく全体の連携作業、つまりはお客様を迎える前の客席担当からの情報が大事という事、いいかお客がいきなり玄関に現れるわけでは無かろう、この店は外の状況が分かるように大きな窓というのがそもそもの設計コンセプトなんだ。ということはお客の行動が前もってわかるという事であって、同じくオープンキッチンという事も同様な意味があるという事を理解せよ」と・・・二番目に「メニューブックの構成をみろ・・朝食メニューのset写真が掲載されていて目立つように工夫されているのだ、米国本社では数十年の出数データが蓄積されていて最も多くのお客が注文したのがこのセットの写真なんだよ。全米に1000店近く存在している店のデータであって確率はすこぶる高いのである」と・・・・だからこの写真メニューを構成する内容を優先的に作ればいいのだ。という事なのだしかも来客100人に対しての各々の出数もあらかじめ予想しやすくなっているという事の説明をしてくれました。
三番目にサービス担当のグリーティングで「このセットの組み合わせがが好まれていますアメリカ人は特にパンケーキが好きみたいです」というように指示がなされる。
ところで日本における外食市場とくに朝食市場は未成熟でお客自身も店でのふるまい方を知らないのだから、やはり啓蒙していかなければならないという事で、明らかに店側に主導権がある時代でした。
言葉はわるいですが、それまで水商売とよばれ奴隷的サービスを余儀なくされてきた業界が世間の中でまともな評価を受け始める予感らしきものがあったのである。
さて指導の四番目 作り置きと予測調理の違い、温度管理の限界値を習得焼きあがったパンケーキの賞味時間の厳守、焼き上がりからお客様のもとへ届き且、スタンダードな価値を維持するための時間を何分みるのかなどこまかな作戦など・・・
さて、この話を実践していったらどんどん焼いているパンケーキ、スクランブルエッグ、などがピークの時ほど早く提供できるのです。あらかじめ予想していたように商品の注文の偏りがあって(そのように仕掛けている)スムーズなオペレーションが可能になったというお話でした。
専門的に言うと「プロダクトミックス」とその活用法ということですね。
無意識のうちに仕入していた材料の発注量も実はこの理論からなりたっていたんですがね・・・
予測と実績、天候と客数、商品出数、時間帯別来客数、地域の催し物、ありとあらゆる環境に合わせた予定を組むという科学的オペレーションを学んだ次第です。
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