本年は私の仕事のルーツといっていい「外食業の現場」というテーマで当時の日々の出来事、思っていたことや実行していたことを示していこうと思っています。前回はチェーンストアに関しての勉強と現実のはざまの葛藤という事でお話をさせていただきました。
今日はその続編・・・営業現場での事
この当時の営業時間は朝8時から翌2時(深夜の) 8時から11時まではモーニングタイムでしたが、その時のメニューが今でいう「プリフィックス」という形でこのようなものでした・・・・1.冷たいお飲み物を選んでいただきます選択@オレンジジュースAグレープフルーツジュースBトマトジュースのいずれか
2.卵料理の選択@ボイルドエッグAサニーサイド(目玉焼きの事なんだけど)
Bスクランブルエッグの三つから選択、これがまたややこしくてそれぞれ詳しく言うとサニーサイド固め、柔らか、両面焼きの有無などスクランブルはレア・ミディアム、ウェルダン・・・などの選択含む 3.メイン @トースト
AフレンチトーストBパンケーキからの選択 4.サラダ @フレンチドレッシング Aサウザンアイランドドレッシング から二者択一 5.温かい飲み物@コーヒーA紅茶Bミルクからの選択・・・これを一緒のテーブルのお客様がバラバラに注文するというシステムで・・もう混乱するのは目に見えていますがこれがアメリカ直輸入のやり方という事で、現場のスタッフのオペレーションはがたがた、提供時間30分以上1時間かかったこともありクレームのオンパレード、しかもランチタイム突入時間と相まってなにがなんやらわからないまま肉体的にも精神的にも疲れ切り、ピークのランチタイムを迎えるというのが実態でした。
要するに現代のホテルモーニングビュッヘをテーブルオーダーでやろうとしいたわけですから、想像するだけでも混乱ぶりが思い出されます。
しかも大混乱、クレームの渦、へとへとになりながら100人のお客で5万円の売上、そう売価500円という事です。この事態の打開策として、若き新卒幹部候補生は何をしたか・・・もとはといえばモーニングメニューのつまづきから一日が始まり終日混乱したままなのだから朝を簡単に変えればいいだろうという事で、メニューそのものを以下のように変えたのです。
問題解決は卵の選択と主食であるパンの部分だからそこを変更、印刷された立派なメニューを引っ込め自分たちの手描きのメニューを作って対応しようということで、卵はゆでたまごのみ・・・これなら作り置きが出来るし余ったとしてもランチのサラダに回せる。パンはトーストのみ。ドリンクは比較的簡単だし調理の必要はなし・・・という事で開店して一週間にてこのように変更したのであった。結果は上々、さしたるクレームもなくゆとりをもってランチタイムに突入できるためクィックサービスが可能となり、売上も適切な動きになって行ったモーニングで5万円・・・当初の5万よりは楽に稼げた、ランチが
200名×800円で16万・・という具合に推移していくのですが、、ここで大きな問題に突き当たったのです。それは・・・フランチャイズ契約している米国の○○社の本部から「契約違反」というクレームがきたわけです。契約という事の重みは我が国とは違い、彼の国では最重要課題としてとらえられておりこのままだと違約金数千万課せられる恐れがあるという通達でした。
たかがモーニングメニューだけでこれかと思っていたのですが、このモーニングメニューこそがアメリカ本国において発展してきた礎でありこのことで君たちは(わが社の)契約したのではないかと詰め寄られたというわけです。
勝手な真似をするなっていうこと・・・モーニングメニューをもとに戻さなければなりませんが、僕たちとしたらその混乱ぶりを説明しましたがうまく言葉も微妙なニュアンスが伝わらず、また英語も未熟なためか納得いただけません。
その時米国からきていた(契約違反だと詰め寄ってきたリーダーexecutive)
マネージャーが言った。「オ〜ライ、ではここに私と一緒に来ているスーパーバイザー2名を置いていくから、オペレーションを学べ」と期間は2週間だという事で、翌日から英語によるオペレーションの理論と実践訓練に入って行ったのです。
日本での展開一号店のために僕たちのグループは交代で米国の店舗で研修してきたはずなのに結果何も学んでなかったという事になるわけです。そもそも外食などというものは小売業のようなものと高をくくっていたのかもしれません。いずれにせよゆらねばならない、なにしろ一年で20店舗倍々で3年後100店が契約内容に書かれているという事なんだものね。
もう一度基礎からやりなおしという事になりました。
コンティニュー・・・次回そのトレーニング内容についての話です
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