ブランディングを考察する
サービス業というのは結果的にローカルビジネスであり、自分の目の前でお客様の消費活動のすべてが展開されるという数少ない業種の一つであります。だからこそ自店の特徴、強味や弱みも含めたブランド的なものすべてが繰り広げられるという事を忘れてはいけないのです。
特に旅館・ホテルともなりますと部屋を販売するといった特色があり年間の客室稼働率という数字目標がついて回るのは宿命といっていいでしょう。
昔と異なって団体旅行といったビジネスチャンスは個性化している顧客ニーズが全盛期の現代では衰退してきているのが実情であり、従来の観光客団体客を集客をメインにしている旅館の苦戦が業界内での大きな悩みといっていいでしょう。
我が国の産業構造の変化を背景にした顧客の変化・・・
多人数の顧客に対するサービスと小グループに対するサービスの違い
宿泊サービスを購入する人が一体だれかという意思決定者の変化
そういったサービス提供方法をどんな媒体で情報発信していくのか・・
これらの課題を一つずつ解決していくのですが、その際に大事なポイントとして「ブランディング」があげられると思うのです。
従来型の団体受け入れを主としてきた施設にとっては、そのビジネスモデルからドラスティックに変化させていかなければならないので一層の努力が求められていくのです。
そこでデザイナーである私は、まずコンセプトを明確化する事から始めましょうと語りたいのです。
・・・お客様がどの様な生活体験をこの旅館で送るのかを脚本家として、書いてみましょう。・・・
これは個客サービスを提供する事業者にとって当然考えておかなければならないことなんです。飲食店も同様、美容室も同様、お客様の心の中に分け入って物語を想像してみましょう。そののちコンセプトの構築といった手順となるのです。
お客のプロフィール、同伴同行する人との関連性、大体の年齢層、
昨今の流行トレンドの把握、どんなファッション、どんな持ち物、どんな車種、細かく分類、類推してみます・・・そこから導かれるコンセプトは何か?
そのコンセプトを表現するためにデザインというものが必要という事になってます。いずれもっと詳しく説明いたします。
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