2024年12月28日

飲食店経営者必見

なんとなく売上が稼げなくなってきた感じがあって、今までと変わらない料理とサービス、立地の環境が変わったわけでもない、どこかに競合店ができたわけでもない・・・でも売り上げダウン中、少しずつ減ってきている。どこに問題があるのだろう

 このお店はロードサイドというか峠の途中というかかれこれ二十年近く営業している店です。立地は県境から他県に抜ける道筋にあり、近くの観光資源としては老舗の温泉旅館がある場所としてまず有名で、訪れる観光客が減ってきているというわけでもないのです。

尤もレストラン機能としては旅館が競合となっているとは考えにくく、件のお店の売上に各段影響を及ぼしているとも考えにくいのです。

 さて、問題は?

まずお店の健康診断をしてみよう

仮説1.メニュー診断を通して商品の傾向を見る・・・メニュー別の出数を見ることによってどういった顧客満足を提供していたかを推測。

メニューの偏り方から顧客の認識、外食行動の位置づけを測ります。

一体どんな店として認知されているのか、されていたのかを知ることによって対策が見えてくることがあるのです。

仮説2.店舗に於いての雰囲気の特徴を考える、テーブルの数、いす席の在り方、レイアウト、個室の有無などによって客層が推測できます。照明の性質間接照明、白色照明、直接雰囲気づくりのカギになります。このことでどんなシチュエーションを顧客が求めているのかいたのかなどを推測していきます。

仮説3.時間帯の客数、客単価を測ることで

時間帯ごとのニーズが推測できます。又滞留時間やピーク時間帯の集中度、また曜日別の来客数などを測ります。

これらの仮説を立てたうえで検証していくのです。

 さらに一般的な消費トレンドを確認、流行しているかマンネリしているか、現状のコンセプトが陳腐化しているか、店側の販促アクションがなされていないかなどの原因が類推されます。

 何も動いていない店は顧客に忘れられていて、なにも商品だけの問題ではないかもしれないのです。自らのブランディング行動を見直す必要があるかもしれません。

 そこで・気になるビジュアル・気になるフォント文字・手描きの絵などを活用しお客の回帰を促しましょう。そして新規客の獲得のためにコンセプトを再考していきましょうということで、件の店は復活ののろしを上げたのであった。

具体的には・・・メニューの絞り込みの実施。従来100アイテムを50以下

基軸となるメニューを決めてその表現を深くしたこと。

基軸の商品群の中にバリエーションを持たせたこと。ソースやトッピングによる区別によって品数の低下を防いだこと。商品プロモーションの徹底によって○○の店という位置づけを明確化。またふさわしい店舗アメニティを実現したこと。これは飾りつけディスプレー、テーマをブィンテージレストランとしていちづけ、その立地の特徴を画いたランチョンマットを配置し、お客様にその情報を知っておいてもらう事と、情報を持ち帰ってもらい記憶という領域に入り込むことを実行した事で

1.パブリシティ広告なし

2.割引セールなし

3.日替わりランチなし

4.制服そのままでスカーフと名札のデザインを工夫

5.店頭看板のデザイン変更

6.もちろんメニューデザインの変更

  などの実施により3か月後客層の大幅変化、当初の男性営業マン風の客から女性客の圧倒的増加というか入れ替わりによって店の雰囲気から変わり客単価の向上及び中年女子グループのための店になって行ったのです。


当然売上3〜4割増となって行きました。名づけて100日活性化戦略・・





posted by 筆文字や隆庵 at 12:10| Comment(0) | イラストデザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月13日

デザイナーの仕事

人間の行動そのものを促進するために為す仕事すべてがデザインというジャンルになると思っています。

商業店舗が販売している商品によって売り上げを上げるという事は、顧客に購買してもらえるという事であって実のところは行動してもらう事であります。

当たり前ですがこの行動を起こしてもらうためには何を刺激すればいいのでしょうか。

まずは五感に情報を伝えるという事をしなければなりません。

視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚といった人が持つ機能のどの部分にアプローチしていくかが最初のステップです。

ステップの2は、その五感でとらえた情報によって意識に振動が起きることを認識することがまず大事なんですがその振動が伝わってどういう判断がなされるか、意というものがどのように動くかというと@本能的な領域A感情的な領域に電気振動がおきその情報を取捨選択するためにB知識の領域そしてC理性の領域が働くようになっているのが人間の心の仕組みとなってるのです。

これらの四つの機能を通して行動をするという事になっているのです。

その中において最も行動促進に影響を与えているのが感情の領域、本能の領域への刺激です。もっとも取り扱っている商品によって時間がかかるものもありますがそれは知性・理性といった領域を情報が何度も往復しながら意思決定に進むというプロセスを経るようになっているからなんですが、高額商品である場合は顕著な現象ですね。

 私たちが購買行動を起こすときのことを考えてみたらよくわかります。

何らかの用事で国道を走っている私はどっかでお昼ご飯を食べなきゃならないなと思います。これは本能の働きです。さてとどこで食事をとろうかと考えます。目的地までの距離や約束時間を考えます。これは理性の領域です。

何を食べようかなと考えます。これは知性の領域で記憶を紐解こうとしている働きです、そして店を決めようと意思を働かせますがなにぶん国道といった交通量の多い場所なので車が入りやすいといった条件設定がいります。ということで当然のように左折で入りやすい店を選ぶわけです、ちょうどのお昼ごろにどちら側に店があるのかというのが判断ポイントで、この場合は恐怖や危険回避といった感情が働くことによって店を選ぶという事になるわけです。

 この場合のデザイナーの感性は立地と商業店舗の関係を学ぶという事になって知識として蓄積されるという事になります。

教訓は看板の位置と目立つデザインの関係・・・道路事情と店舗の入りやすさなどさまざまな要素が絡んでくるのだということ。

実は人間の心理と意思決定までのメカニズムを知っておくこともデザイナーという職業の必須条件だと思っています。

もちろん商品の良しあしは当然なことですが・・・

顧客心理を徹底的に勉強しましょう

 今日の一筆は↓

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posted by 筆文字や隆庵 at 16:10| Comment(0) | イラストデザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月03日

デザイナーの感覚

以前デザインの目的について書いたと思いますが、モノ余りの現代は顧客に対してどんな事を伝えていかなければならないかを考えましょうということでした。ということで、昨日は見込み事業と受注事業について考察しました。

 本日は取り扱う商品のレゾンデートルに関して述べてみたいと思います。

 マーケティングの在り方は様々な局面で様々なアプローチが行われており、お客様消費心理のどの部分に刺激を与え消費活動に結び付けていくか、つまりどのような動機に応えようとしているかによって「戦略構想図」が変わっていきます。

 大きく分類すれば商品・サービスは日用必需品と非日用品といった性格のものがあります。更にそれぞれの分野においても節約品とぜいたく品といった分類もされるでしょう。

 また一方ではライフスタイルといった各人のこだわりといったものも加味していくと、単純に消費活動という行動をひとくくりにはできないという事がわかるでしょう。

 自ら得た収入をいかに分類するかを想像してみると面白いと思います。車好きの方がいました、その人は住居に対するこだわりは全くなくただメカとしての車に多額の費用をかけてワンルームマンションに住んでいます。

 ブランド好きの彼は、ファッションにかける金額は相当なものであるけど食べ物に関しては無頓着だったり、逆にグルマンで全国の旨いものを追いかけるための時間を仕事に優先する方とか・・極端にいうとオタクライフとでもいうべきでしょうね。

 しかしながらあまりにタイトな市場であり一つ一つ小さいマーケットであるのも否めないです。

 極端に走らずとも世間のトレンドなるものの存在を確認しながら、いかに感性消費を促すかを考えてみたいと思います。

 条件を考えると1.コモデティ商品は安いほどマーケットサイズは大きい。、このジャンルでの価格設定はブランドというものに左右されるので ブランドというものがどれだけ差別化できているかがポイントであるのです。

 2.アンコモデティ商品やサービスは値段の重要性というより好みであるか否かの判断基準がコモデティ商品よりシビアである。

同様なマーケットポジション内での比較になる。

 同じような客単価・一店当たりの購買単価によってそれぞれのポジションがきまる。

 差別化しづらい品目の典型はガソリンスタンドの仕事、立地の差が売り上げの差。

スタッフの態度が売り上げの差となりましょう。

こうした様々な、個性化多様化している現代のマーケティングシーンにどのような切口にて進出していくか、それがどんなデザインを媒体にしていくかを含めてデザイナーの仕事である事を認識したい。


 いろいろと筆を走らせながら日々マーケティングを考えています。IMG_5716.JPG
posted by 筆文字や隆庵 at 10:26| Comment(0) | イラストデザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする