前回紹介した料理の在り方を参考にして考えてみます。前回は和食のそれぞれのジャンルをとそれを分解して提供している居酒屋のあり方を説明しましたが、少し深入りして考えてみたいと思います。
今や何でもありの飲食店では顧客満足も経営利益も中途半端になるという事なので、各ジャンルの中の料理を選び特化させる手法でコンセプトを構築していく方法が取り入れられていきました。
順をおって考えてみます。まず小鉢、前菜を前面に押し出した店が「小料理屋」という業態になり、お刺身を前面に押し出すと「刺身居酒屋」「海鮮居酒屋」となり、焼き物を特化したら「串焼きや」「焼鳥屋」「焼肉」などがあげられ、揚物は当然「てんぷらや」となります。煮物は「おでん屋」ごはん、米などは「どんぶり屋」などともとは会席料理の部分だったものを一気に主役とした店づくりなのですよね。
続けてデザート特化型「甘味喫茶」など
その特化させたメニューで市場に進出し成功している店はいったいどの部分を強調しているかを観察するのも面白い「マーケティングリサーチ」ではないでしょうか。
さらに細分化していくと食材のカット方法や調理方法などにこだわっている店もあります・・・秘伝のタレ云々、スパイスに特徴ありとかですね・・・
また自家製の豆腐、はたまた自社農場、牧場など産地にこだわった店など考えてますねー
現場の打ち合わせはいつも真剣(あたりまえ)です。デザイナーの立場のときもあれば店舗開業プロデュースを担当しながらデザイナーの仕事をする場合もあり様々な立ち位置があるわけで、今回はデザインという観点からかんがえてみようと思います。
確認作業としてはまず、事業全体を貫く思想、哲学、所謂理念の存在です。
この事業を通して会社や個人がどの様なお役立ちに貢献するかみたいな言葉を見つけます。
例えば、「価値ある豊かさの創造」・・・これは半世紀前のすかいらーくの理念でデザイナー個人としても好きな文言でした。
次に、具体的な事業のコンセプトですが、コンセプトはお客様と自社をくっつける接着剤のようなもので、すべての人のすべての満足に貢献はできませんという話です。したがってお客を選ぶという事になります。
例えば、ロードサイドを走って、移動途中の営業マンがお昼ごろお腹がすいたからランチをしようといったニーズにこたえるために飲食店を出そうということ。この場合の市場ニーズは「空腹を癒す」「車で移動中」といった現象を想像したときに、@どんな場所Aどんな食べ物B提供時間の制約C雰囲気などを決めていきます。
それに応じたデザインは?
看板などは400m前から確認できるために色と大きさを決めます。飲食店は赤、黄色、オレンジなどの原色とその組み合わせが多いですね。という事からコーポレートカラーが決まります。
それを基準にすべてのデザインの統一感をはかっていく。ここからがデザイナーの仕事という事になります。
店内のレイアウト、装飾、ユニホーム、メニューブックおよびメニューデザイン、音響、照明などでどんなファッションのお客を想像して決め込んでいくわけですね、デザイナーとは言ってもその仕事の範疇はかなり広範囲にわたるという事です。
あったかシチュー
posted by 筆文字や隆庵 at 09:59|
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