2025年02月03日

立地の事を書きます

昔も今も商売にとって立地はすこぶる重要なポイントであります。

どんないい商品をもっているとしても販売できなければ何の意味もないという事は商売されている方全員が思っている事です。

 そうであるから「立地戦略」という項目は絶対にはずすことのできない課題であるのです。ことに飲食店や小売店は立地環境の違いによって大きく売上が変わっていきます。

 店舗開発の肝といっても過言ではないのですが意外とその点を見落としていて家賃他その条件を優先して出店を決めているオーナーの多いことに驚いています。

 日本料理で成功した件の社長もその例にもれず、繁盛している会社に必ず現れる不動産屋さん、とその不動産屋さんの情報をもっているベンダー会社、銀行などの融資担当者が日参し出店しませんか・・・とくる。

 よくある立地紹介のパターン その1.今まで営業されていた店が撤退したのでその後にいかがですか?家賃も安くなっているし、厨房施設なども残っています。これを「居抜き物件」という。・・・何らかの理由で撤退しているのだからその点調査する必要ありですね。飲食店撤退、代替えとして考えている家賃欲しさの不動産関連タイプ

その2.新しい商業ビルを建築している「デベロッパー」からのアプローチに関してはそもそものビルのコンセプト、周りの環境、利用動機のありかなど調査検討のことが必要。又そのビルの建築に当たっての資金状況、敷金・保証金・家賃の形態(固定家賃・売上歩合かその併合か)、さらに大事なことは建設予定地の地歴、市場の背景、不の要素の有無(不便・不安などの心理的障害)治安状況・ビルの競合状況など

その3.郊外立地の業態転換など、洋服店が撤退した跡地、ガソリンスタンドの跡地、最近ではコンビニの跡地というケースがそろそろ増えてきそうな感じは在ります。

その4.自社に店計画があり自らの条件設定が出来ていて、それに合う立地というものの判断できる物差しをもっていて自らも動いて立地を探すといったケース・・・1〜3の情報も自らの判断基準で取捨選択できることが大切です。

※プロ野球選手のドラフト候補生をさがして回っているスカウトみたいな仕事です。スカウトの腕の見せ所なんですが、そこには最低限の条件がありますよね、球団の方針に沿わなければならないように、立地も社の方針というものがあるはずです。

 周りが持ってきた情報の見極めにも判断基準が必要だといえます。

飲食店の立地もその良否の基準も変化してきました。

 主要交通機関の周辺立地(アーバン)にある百貨店、ホテル、会館、そして飲み屋いったところから、モータリーゼーション発展を機に郊外(サバーブ)へと移り変わっていき、主要幹線道路沿いはチェーン店が目白押し駐車場付きの大型店舗が軒を並べていました。(どの地方に行っても車窓からの景色は似たり寄ったりになっています)大きな看板を目印にしてたくさんのお客がこぞって郊外型ファミリーレストランなるものに集まって商圏を形成していった時代を経て、今また街なかに帰ってきているようです。

 百貨店食堂、ホテルレストランからはじまった外食産業はチェー店の全盛を迎え、そのご成熟してきた市場内には価格訴求型の店と価値訴求型専門店、さらには食べ放題のバイキングなど外食企業もその形を枝分かれさせながら今日まで至っています。標準化、単純化を構築してきたチェーン店から顧客対応型、そして日々のイノベーションが求められるほど今のお客様の成熟度は高くなっています。時代に対応して立地を選択しなければならないしそのための物差しを早急に確立しておくことが大切ではないでしょうか。

 ある地方において貸しビルオーナーから十数億で買い取った飲食店オーナーがその立地環境において過剰投資のせいか、衰退していったという例もあります。物差し不備の結果かと考察する次第です。

 恣意と思い込みと、成功体験が失敗を呼び込むケース大である。
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2025年01月28日

デザイナー水商売を語らせて

Wikipediaによると

水商売(みずしょうばい)とは、利用者の遊興を目的とし、客のひいきによって成り立つ盛衰の激しい商売。例として、待合・貸座敷・料理店・バーなど酒場・キャバレーなどに客からの人気によって収入が大きく上下する商売。水稼業とも言われる。

とある。

外食産業という近代経営を飲食事業に適用し、「脱水商売」といった旗印を掲げ上場企業を創ろうとの意気込みで、少なくない企業が同じビジョンをもって邁進していきました。わたしもその中の末席を汚していたのですが、故あってその企業を辞して、新たな道を歩み出したという話は前回いたしました。

 脱水商売といったスローガンをどういう行動で示していったかというと。

先ず身だしなみ、出勤時における服装はスーツ姿である事。髪は耳が見える長さで調整する事。匂いのきつい整髪料禁止、などなど

 きわめて普通なのですが、この業界の先人たちはその辺が無頓着であったという事、たばこを吸うマナーも、言葉遣いも、日常生活も云々・・・といったことを入社してすぐに教育され、当たり前のビジネスマンとして日々仕事にかかるようにと口酸っぱく言われてました。

「産業化の第一歩は人材教育から」とばかり、チェーン化推進企業各社はこぞって教育に予算を割り振っていました。またその前段としてリクルート活動も大卒狙いでした。

 こういった環境で外食の仕事をしていた私は、今回の転職においてまざまざとその「水商売的感覚」が従業員のなかにあるのだといった現実を見ることになったのです。

 スーパー繁盛店であるこの店舗は社長の元に調理師30名、仲居さん30名とかなりの大所帯で運営されていて、その組織運用にはかなりの苦労があったという事を社長から聞かされるのです。

 私自身こんな世界があるのかという衝撃を受けるほどの世間知らずであったのです。当初は売上金の管理マネージャーだった私がいよいよこの組織の中でもまれていく事になります。

 社長からのミッションは日本料理界での「近代経営化」推進の一助を担ってくれという事でした。・・・そのために私を入社させたのだと・・・

 色々な人が組織にいました。ある店で借金していてどうにもならない環境下の仲居さんとそのご主人の板前さんを借金事まとめて引き取ったという社員。

転々と職場を変えて腰の落ち着かない調理師。

 若き調理師と恋仲になってる仲居さんやら・・結構大変だなあと思った次第ですがとにもかくにも、まずは仲良くなるための雑談から始めていったのです。当時私の立場は社長付マネージャーという事で指示伝達の橋渡しを担当するという事になっていました。

 新進気鋭の社長は直情型、剛腕で社員たちはかなりピリピリした中で仕事をしていました。ですから末端の意見など社長の耳に届くわけなくて社長自身もその事はわかっているのだが、さてどうすればいいかは理解されてなかったようです(社長の日頃のたいどだよ・・・と言ってやりたかったのですが)

 この会社では賄いというものがあって皆が一斉に食事をとるという習慣があって仲居さんはパントリーというところで食事をとりマネジメントの連中はその仲居さんと一緒に取っているらしい・・マネジメントの連中とは@経理常務の社長の親戚A営業担当の専務は弟さんBそして私

 ・・この体制から調理と接客の間に溝があったと推測してしまいます。

調理師は厨房の中で(とにかく広い)まとまって食事する。ということ

仲良くなるための雑談の成果か私はいつの日か料理長と一緒に厨房内で若き調理師たちと一緒に食事をするということになって行きます。

 その折にフードサービス論といった話をすることが恒例となっていきます。

ともかく今のままじゃ時代遅れとなろうといった気持ちがめばえていった調理師が増えていったようでした。というのは彼らの大半はゆくゆくは独立して店を出したいと思っているからです・・

 調理師といった技術者としての道を歩むものとしてはおおむね二つの方向が考えられます。一つは独立して店主となる道・もう一つは企業戦士として社内に残り役員を目指す道。・・・これはどんな業種にも当てはまるかもしれないけど特に「飲食業界」は顕著ではないでしょうか。

 スペシャリスト候補、ゼネラリスト候補といってチェーン企業でもそれらのキャリアプランは在りました。

問題なのはこの二者の範疇以外の思考をもっている社員・・彼らには日々の給与と休日に対しての要望が最優先という事も段々とわかってきました。

 という日々を送ったというのが私にとって貴重な体験ではありました。
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2025年01月24日

デザイナー外食企業で働く

この物語はデザイナーとしての私が過去どのような経緯で今があるのかを綴っていこうと、本年のブログテーマに揚げたものです。

さて、入社7年後

スーパーバイザーから地区本部電算室へ・・コントローラーという職務に赴く

地区本部所属の2エリア15店舗の計数、年度事業計画の策定と予算管理実績追求といった職務、収支計画と支払いといった仕事をしている経理部ではなくより実践的な日々の営業に直結した計数管理を店舗に指導指示助言を与えるといった職務で、管理会計・部門別管理を徹底するといった趣旨で作られた作業部会、1人で20店舗前後の店舗をうけもつのですが現代のような情報機器がありませんので大方は手作業という事になります。・・・しかしこのアナログ的な作業のおかげでのちのちの仕事に大きく役立ったのはありがたいことだったのかも・・・

 店舗は日々生き物のように動いています。だから通常の〆1か月の経理仕事では結果が出るまでの時間がかかるため改善のための施作がおくれるという話になって新たに「週間損益計算書」のシステム導入ということになったのです。要するに年間52週分の損益を毎週追跡するということになりました。という事は毎週棚卸があり、毎週人件費計算がありということで現場が大変という事でコントローラーの存在意義があるのです。

 数字の変化はただ単に数字があるのではなく、現場において何らかの行動の変化があったから結果として数字にあらわされるという事は、現場に精通しているマネージャーからの転身しているスタッフじゃないと判断できない仕事

それがコントローラーです。

 どのような流れかというと、年度末までに各店舗の年間事業計画が各店のマネジャーから上がってきます。それをエリアマネージャーが合計し担当地区の予算となりさらにリージョナルマネージャーにあがり全店の事業計画予算となります。それをもとに3か年計画にあった設備投資、出店計画が組み込まれて実行予算として各エリア、各店舗に振り分けられます。コントローラーはそれを季節指数によって52に分類、各店の週間目標値となるわけです。大変でしょう、これがチェーンストアの予算管理の在り方なのです・・・ 

 数値は店舗のオペレーションの結果としてあらわれる。このスローガンで日々営業という事になるのです。

 異常値(原価や人件費や水光熱に対して)の早期発見早期改善

 売り上げの極端な低下(時間帯別のどの時間が問題か)、競合の状況、天候や事故、道路状況の変化例えば工事などの有無、近所のイベント、などから整合性を求めるのです。食器の破損率・・・とくにコーヒーカップは毎週在庫棚卸していました。というのは最も提供頻度が高いからです。また原価では肉類の在庫も毎週重点チェックによって劣化の発見と適正在庫の確認など、じつに細かい制度となっていました。

 これら一連の計数制度もある欠点を抱えていたということに気づき始めたのは一年たったころでした。


 またの機会にそのはなしをいたします。欠点とはなにか、どういった事態が訪れたか・・・
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2025年01月19日

外食事業の職務分掌

承前・・・

市場規模云々といった話は、私たち現場の仕事をしている者たちにとってさしたる重要性を持っているわけではない、日々のオペレーションに必死に取り組んでいくだけであってあくまでも知識として取り入れておくべき存在であった。ともあれ、1980年代のチェーン展開企業に属していた我々現場マネージャーたちは日々をどのように生きていたのであろうか・・・業界全体の勉強会 チェーン志向企業の社員たちの研修会(外部のコンサルタント会社などの勉強会なるものがあり各社の若きマネジャーたちとの企業横断の交流などもあり意見交換等したものであった)など他社の情報を知ると皆同じようなものだったことを覚えています。

米国発の理論によれば、売上は商品力と立地によってほぼ決まるのだという事であった、とすると立地は昨年のまま、商品も同じということなのにその伸び方は店舗間格差があったのも事実であり、その業績によって賞与の差と組織上の昇格、降格という事態もそれに連動していたという事なのです。

理屈通りだとすると各マネジャーの手腕と売上の関連性は薄いはずなのにやはり差がでてくるのは立地判定に問題があったという事なのか。

 さて、私がマネジメントしていた神奈川の店舗は赴任した時点から3か月後より13か月連続売上前年130%という伸びをみせ、社内でも優良店舗となりその30%からさらに20%以上つまり開店当初の予定年商の50%アップを記録したという事で社内の表彰を受け金一封を毎月インセンティブとしていただくという快挙?を継続2年間という事になったのです(少し自慢)、ちなみにそのインセンティブは働いた従業員、パートアルバイトを含む全員に対して労働時間を基準にした分配をしたわけですが、実はそれに対する規定はなくマネージャーが自由に活用していいのですが分配という方法を選んだのでした。

 これらのことからか、一致団結した店として社内の他店舗から視察に来るまでになったのでした。

 こういった一連の業務推進が上司から認められたのだと思うのですが、事業年度がかわり組織一新ということで、地区8店舗のスーパーバイザーとして昇進したのであります。(※スーパーバイザーとはチェーン組織上ではスタッフということであり計数管理に関しての責務はなく同じ8店舗のエリアマネージャーの参謀的な役割をもってチェーン店の標準オペレーション、マニュアルに準じているかのチェックと指導助言を職務とする。バイザーとは遮るものといういみでありスーパーはその遮るものを越えるという意味であり高所から事態を観察するのである)

 と言いながら実際の業務は、人手不足の補填要員、エリアマネージャーからの要請など又は店舗からの要請によって「○○店のヘルプお願い」とばかりそのことに終始していたような気がして、ストアマネージャー時代がよかったなぁと一時悩んだことがありましたが、ともかく給与も上がったことだし(確か10%アップ・・これは賞与当時年間5か月分いただいていたというか予算化されててその算定基準の元になるので収入的には満足)職務分掌通りの仕事を身に着けていこうと考えたのでした。


 当時の社のマニュアル・・「職務基準表」にはこう記されていました。

 1 ストアマネージャー(ユニットマネージャー)

  本社より与えられた資産を保全し活用することによって予算イコール実績

  を目指す。予算とは損益勘定科目の利益を計上すること。

 2 エリアマネジャー、担当店舗の合計損益結果として達成する。

 3 スーパーバイザー は上記1と2の職務遂行の対して社の全体が標準オペレーション遂行できているかに関して監督と是正を行う事・・・このことでブランドを維持しなければならない。

 今日の落書はこれ 👇

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posted by 筆文字や隆庵 at 11:25| Comment(0) | イラストデザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月18日

外食市場の変遷

私たちがマネジメントの勉強を始めた以前、チェーン企業の発展黎明期の頃の外食市場はどんな経緯でどのように売上が推移していったかが経済白書に記録されていたものを図書館にて発見したので参考までに記してみます。

1974年頃・・・1位 日本食堂  309憶

         2位 ニュートーキョー 146億

         3位 養老商事     133億

          4位 北国商事     130億

         5位 魚国       130億  

 なんとなく当時の様相が分かります。列車食堂と駅を拠点としたスタイルの日本食堂、ニュートーキョーはビヤホール、洋食

 養老の瀧などの居酒屋 そして道産子ラーメンの北国 給食の魚国

といった面々というのが当時の順位。それが8年後の1982年には

 1位 マクドナルド  700億  

 2位 小僧寿し    675億

 3位 すかいらーく  538億

 4位 ロイヤル    500億

 5位 ダイエー外食事業グループ  498億

 という事でチェーン企業が上位を占めており市場規模で23兆円をこえたころで自動車産業を抜いたといわれたころ・・

 最近では

 1位 ゼンショーグループ・・合併提携を繰り返した結果 5250憶で一位

 2位は ガストを擁するすかいらーくグループ・・・3500憶

 3位 コロワイドグループ 様々な業態     2300億

 4位に マクドナルド 1893億 という具合で

 市場規模全体で30兆円を超えているのですが

 基本は一店舗ずつの積み重ねであるという事に変わりは在りません。


 一時期一世を風靡した少なくない企業が入れ替わっており飲食企業の寡占化傾向にあるといえます。

  お客の外食体験の積み重ねの結果使い分けされていくといった現象があらゆる業態間で起きています。

 チェーン時代からポストチェーン時代への移行はおそらく21世紀の初めに起きた狂牛病騒ぎを境に従来のチェーンの在り方を見直しを迫られていったものと思われます。

 マネジメントの在り方も変化していったのですね。ということで

 今日の落書きは👇

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2025年01月17日

チェーン店組織論

企業が組織での戦いに挑むとき、その優劣をどこに求めるのか、どういう戦略・戦術で競合他社に勝ち優位な経営を維持していくのかといった思想がチェーン店を支えているのです。

 もっともどんな事業体でも同じことなんでしょうが、ここでは私の経験上外食チェーン業界に関してのお話をします。学問的な業界分類ですと、11店舗以上で同じ看板、メニュー、ブランドで出店をしているという条件下の企業グループを「チェーン店」といい10店舗以下では「支店経営」というそうです。

 今となったらどうでもいい話ですがともかくも私が業界にいたころに何を学習し実践していって店舗運営に当たっていたかというと・・・

 そのT 言葉の統一のための「チェーン用語701」の暗記と理解例えば

スーパーバイザーとは何か、ストアマネジャーとは、エリアマネジャーとは、マーチャンダイジングとは、・・・これらの統一用語を全社員が覚えなければならなかったのです。もともとアメリカ軍の組織論をもとに組み立てられたのがチェーンストア理論であり、戦闘オペレーションがモデルなんです。

 アメリカ軍はその国の成り立ちから言って多人種の国家なので所謂移民文化が各州によって形成されていました。それによって言語の微妙なニュアンスが伝わりにくい背景があったものと想像できます。

 軍の組織をそのままチェーン企業に応用したのが始まりだったのだときいてます。

 その2 現実的な話としては何店舗あっても結局のところ外食店は「ローカルビジネス」地域顧客によってしか成立しえないというのも事実ではあります。ただ、大量一括仕入れとか出店の際の設計施工のコストも単独店と比べて低いコストで可能であったり、工場の有効活用によって店舗の客席部分が広くとれるといった話は当然ながらチェーンならではのメリットはあります。

 しかし、最も大きい効果は一店舗で起きた様々な問題が全店に情報としてつたわり経営改善のヒントを与えてくれるという事、単独店の一日はただの一日ですがチェーン店の一日は×店数ということになり、そのぶん加速度的にノウハウが共有されるという事といえます。

その3.ユニットが五つで一つのエリア・・・5店舗には5人のストアマネージャー、5人のアシスタントマネージャーがいて その上の階層に一人のエリアマネージャーがいるという事、でその上は地域のマネージャー、といった階層が存在し全体をコントロールしているという組織となっていました。地域の定義は特にありませんが我が国では、関東、関西、中部、九州、といった分け方が通常でした。もちろん店数によるのですが「リージョナルマネージャー」という職制でした。そのうえが「ゼネラルマネージャー」で通常役員クラス

遠隔の単独店には一店舗でありながらもエリアマネジャークラスがストアマネジャーとして配置されてました。

その4.ストアマネージャー会議は、週一回のエリア会議、月一のリージョナル会議そして年度会議全店出席という階層ごとの会議があって若き僕らはそこで営業成績などをもとに追求されていくのです。つらかった・(´;ω;`)ウゥゥ

 以上の仕事を進めていくのが「ラインオペレーション部隊」職務は稼ぐことと節約する事。そのためには損益計算書が作れて、読めなければならないという事になっていて「計数管理会計」のプロにならなければいけなかったというわけだから、このころの私たちの仲間はとっても優秀だったよねと自画自賛・・・・

ラインマネージャーの仕事は本質的に計数管理が日々の行動にどう変化をもたらすのかを体で覚えるという事に尽きるのです。忙しかったという言葉は具体性がないので使うな・・・とよく叱られたものです。
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2025年01月16日

朝食オペレーション・・体験談として

昨日のはなしの続き(朝食オペレーションの改善に関して)・・・米国本社スーパーバイザーの指導とはどんな内容だったか、というとまず彼らといっても2名でしたが厨房にて朝食営業を見せてあげるという事でスタンバイから作業開始・・・私たちは見てるだけ・・・開店準備

 その前に前提条件というはなし「まず料理提供の遅れの原因は調理工程そのものの欠陥というのではなく全体の連携作業、つまりはお客様を迎える前の客席担当からの情報が大事という事、いいかお客がいきなり玄関に現れるわけでは無かろう、この店は外の状況が分かるように大きな窓というのがそもそもの設計コンセプトなんだ。ということはお客の行動が前もってわかるという事であって、同じくオープンキッチンという事も同様な意味があるという事を理解せよ」と・・・二番目に「メニューブックの構成をみろ・・朝食メニューのset写真が掲載されていて目立つように工夫されているのだ、米国本社では数十年の出数データが蓄積されていて最も多くのお客が注文したのがこのセットの写真なんだよ。全米に1000店近く存在している店のデータであって確率はすこぶる高いのである」と・・・・だからこの写真メニューを構成する内容を優先的に作ればいいのだ。という事なのだしかも来客100人に対しての各々の出数もあらかじめ予想しやすくなっているという事の説明をしてくれました。

三番目にサービス担当のグリーティングで「このセットの組み合わせがが好まれていますアメリカ人は特にパンケーキが好きみたいです」というように指示がなされる。

 ところで日本における外食市場とくに朝食市場は未成熟でお客自身も店でのふるまい方を知らないのだから、やはり啓蒙していかなければならないという事で、明らかに店側に主導権がある時代でした。

 言葉はわるいですが、それまで水商売とよばれ奴隷的サービスを余儀なくされてきた業界が世間の中でまともな評価を受け始める予感らしきものがあったのである。

 さて指導の四番目 作り置きと予測調理の違い、温度管理の限界値を習得焼きあがったパンケーキの賞味時間の厳守、焼き上がりからお客様のもとへ届き且、スタンダードな価値を維持するための時間を何分みるのかなどこまかな作戦など・・・

 さて、この話を実践していったらどんどん焼いているパンケーキ、スクランブルエッグ、などがピークの時ほど早く提供できるのです。あらかじめ予想していたように商品の注文の偏りがあって(そのように仕掛けている)スムーズなオペレーションが可能になったというお話でした。

 専門的に言うと「プロダクトミックス」とその活用法ということですね。

無意識のうちに仕入していた材料の発注量も実はこの理論からなりたっていたんですがね・・・

 予測と実績、天候と客数、商品出数、時間帯別来客数、地域の催し物、ありとあらゆる環境に合わせた予定を組むという科学的オペレーションを学んだ次第です。
posted by 筆文字や隆庵 at 12:35| Comment(0) | イラストデザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする